ついに登場したチャンネルデバイダー対応スピーカー
2012年AVレシーバー TX-NR818に音声帯域分割再生機能デジタル・プロセッシング・クロスオーバー・ネットワークを搭載。各所でその取り組みを評価いただくと共に、上位モデルTX-NR1010、TX-NR5010にも同機能を搭載。新たな楽しみ方を提案してまいりました。 そしてついに、デジタル・プロセッシング・クロスオーバー・ネットワーク機能を活かす、チャンネルデバイダー機能を搭載したスピーカーD-509Eを開発。双方を使うことで、これまでに無い新たな楽しさをお届けします。

 
チャンネルデバイダーとは
音の聞こえ方 −スピーカーの仕組み−
オーディオシステムで音楽を聴く時、オーディオシステムはどのように音を発生させているのでしょうか。
人間の耳に音が届くためには、音が空気を伝わり伝達されなければなりません。オーディオシステムではスピーカーシステムのスピーカーユニットにある振動板を前後に振動させることで空気を震わし、音を発生させています。 多くのオーディオ用スピーカーは左右のスピーカーシステムにそれぞれ2つのスピーカーユニットを搭載しています。音は低い音から高い音まで幅広く存在しますが、低い音はゆっくり大きく空気を振動し、高い音は細かく素早く空気を振動しなければなりません。 その両方を1つのスピーカーユニットで担当すると低音、高音それぞれの帯域が狭くなりがちです。 そこで、低域を担当するウーファーユニットと、中高域を担当するツィーターユニットという適した担当スピーカーを搭載することで広い帯域の再生を可能にしています。
さて、スピーカーシステムのそれぞれのユニットからは低域、中高域と異なる帯域の音が再生されています。それらの音が重なりあいメロディーを奏でているわけですが、「スピーカーシステムに適した信号帯域の切り分け」はどこで行われているのでしょうか。
スピーカーシステムへ音声信号を送るのはアンプになりますが、基本的にアンプはCDプレーヤーなどの再生機器からの信号を増幅しスピーカーシステムに送るため伝達信号はプレーヤーから送られた帯域と同じ、高域から低域までの全帯域です。 つまり、スピーカーシステムへ入力される音声信号は全帯域の信号が入力され、スピーカーユニットでの再生時には適した範囲の信号に区切られています。実はスピーカーシステムの内部にはそれぞれのスピーカーユニットに適した帯域へ音声信号を絞るネットワーク回路(フィルター)が搭載されています。中高域用ツィーターには中高域のみ通過するハイパスフィルター(High Pass Filter、以下HPF)、低域用ウーファーには低域のみ通過するローパスフィルター(Low Pass Filter、以下LPF)を用いて信号を処理しています。
こうして、プレーヤーで再生された音はアンプに送られ、スピーカーシステムに入力されて、スピーカーシステム内部のネットワーク回路で帯域を処理されてそれぞれのスピーカーユニットで再生されているのです。

帯域処理をする場所の違い
スピーカーユニットにはそれぞれ得意とする音声信号帯域があります。それらの帯域に合わせるためにスピーカーシステム内には音声信号の帯域を処理するネットワーク回路が搭載されているわけですが、この帯域の処理をスピーカーシステム内ではなく、スピーカーに信号を入力する前に行う手法があります。この場合、帯域分割を行う専用機材(チャンネルデバイダー)が必要になる一方、スピーカーに入力される信号は予め低域、高域などに制限されているため、スピーカーシステム内にネットワーク回路は必要になりません。このため、一般的なネットワーク回路を持ったスピーカーシステムではなく、スピーカーシステム内部にネットワーク回路を持たない、もしくはバイパスする切り換え機能を持つスピーカーが使用可能になります。

一般的なチャンネルデバイダーを用いた接続
スピーカーシステム内のネットワーク回路を用いない音声信号帯域の分割には専用機材であるチャンネルデバイダーなどが必要になります。また、分割する帯域の数の分だけパワーアンプが必要になり、大がかりなマルチアンプシステムが必要になります。
チャンネルデバイダーを行う利点は、スピーカーシステムに内蔵されるネットワーク回路の影響をバイパスできることです。ネットワーク回路は搭載されるスピーカーシステムのスピーカーユニットに最適化された回路が設計されています。ネットワーク回路は主にコイルやコンデンサーを用いています。 チャンネルデバイダーを用いた接続では、スピーカーユニット個別に信号を送ることが可能になるため、音質の変化はもちろん、信号のタイミングやレベルの調整など一般的な接続では難しい調整ができ、よりこだわりあるオーディオシステムを構築することが可能です。

 
高品位音源をよりストレートに楽しんでいただくために
チャンネルデバイダーを用いたマルチアンプシステムは音質の変化を楽しむことができますが、一方で大がかりになりがちでした。インターネットを介した音楽配信や、ポータブルオーディオの普及など、進化を続けるオーディオの世界はオーディオシステムをより高性能にしています。 また、インターネットでの音楽配信は、音楽フォーマットの多様化と、高品位化を推し進めました。画一化された規格のフォーマットで提供されたCDなどとはことなり、インターネットでの音楽配信は様々なフォーマットが登場し、高速通信網の発達とともに、ファイル容量の大きいスタジオマスタークオリティの楽曲提供も始まりました。 このようなCDを超える音質の楽曲データの魅力をできる限りストレートに楽しむ手段のひとつとしてチャンネルデバイダーを用いた楽しみ方があると考えました。
オンキヨーは、CDなどのピュアオーディオに加えて、ブルーレイなどの映画を楽しめるマルチチャンネルのAVアンプの開発も進め、その製品群は各所で評価をいただきました。そして、AVアンプのマルチチャンネルアンプと、搭載される高性能信号処理が可能なDSPチップ、そしてオンキヨーのソフトウェア技術を駆使することでAVアンプに帯域分割機能(デジタル・プロセッシング・クロスオーバー・ネットワーク)を搭載することに成功しました。さらにチャンネルデバイダーに対応したスピーカーシステムの開発にも着手。 大がかりなシステムを組まず、帯域分割の楽しさを味わうことができます。

 
チャンネルデバイダー対応スピーカー D-509Eの開発
スピーカーシステム内部のネットワーク回路をバイパスするチャンネルデバイダー用スピーカーは、チャンネルデバイダー専用設計となり、一般的な接続では使用できず使い勝手がよくありません。そこでオンキヨーは、内部のネットワーク回路のオン/オフが切り換えられる両対応のスピーカーの開発を開始。より音質にこだわる方に満足いただくため、純粋にスピーカーとしての品質を追求し、3ウェイ4スピーカー構成のフロアスタンディングスピーカーD-509Eを開発しました。
スコーカーユニットには、ひずみを小さく広い再生帯域を実現した13cm N-OMF振動板を採用。空気抵抗から解放されたダンパー部や、コイルの線材、接着剤の種類などひずみが小さくスピーカーシステム全体での最適化を図りました。2基のウーファーユニットには力強さと細やかな表現力を併せ持つA-OMFモノコック振動板を採用。ツィーターユニットには滑らかなサウンドで楽器の個性や空間感などの再現力が魅力のリング型の振動板を採用しました。 そして、内部ネットワークを一部使用せず、入力された信号をそのままダイレクトにスピーカーユニットへ送るチャンネルデバイダー機能を搭載。低域のウーファーユニットに使用されるLPFと中域のスコーカーに使用されるHPFをバイパスすることで、スピーカー内部のネットワーク回路経由とは異なる音質を楽しむことができます。通常接続とチャンネルデバイダー接続は背面の専用スイッチで切り換えることができます。


SITEMAP